PER・PBR・ROEの違いと使い方|株式投資の基本用語を初心者向けに1つずつ解説

初心者向け

こんにちは。アランです。

証券会社のアプリで気になる銘柄を開いたら、「PER 12.91倍」「PBR 1.04倍」「ROE 8.59%」という数字が並んでいて、意味がわからないまま画面を閉じた。そんな経験はありませんか。

私の場合はもっとひどくて、初めて日本株を買ったとき、この3つを1つも見ていませんでした。買ったのは三菱UFJフィナンシャル・グループ。1,699円で買って、2,879円で売りました。結果的には利益が出ましたが、当時の私は「銀行なら潰れないだろう」くらいの理由しか持っていませんでした。運が良かっただけです。

アラン
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この5つの用語だけ覚えれば、銘柄画面が「読める画面」に変わります

この記事では、株式投資でまず押さえたい基本用語を、計算式・目安・注意点の3点セットで1つずつ解説します。最後に実在の2銘柄(三菱HCキャピタルと三菱UFJ)の実際の数字を並べて、覚えた用語をそのまま使えるようにします。読み終えたときには、冒頭のような銘柄画面を自分で読めるようになっているはずです。

なぜ基本用語を先に覚えるのか

用語を知らないまま株を買うと、判断の根拠が「なんとなく良さそう」「有名な会社だから」だけになります。私が▲65%の損切りをした低位株も、まさにそのパターンでした。SNSで見かけた銘柄を、指標を1つも確認せずに買っています。

基本用語がわかると、次の3つができるようになります。

  • 割安か割高かを自分で判断できる — 人の意見ではなく数字で確認できる
  • 同業他社と比較できる — 「この銘柄だけPERが高い」といった違和感に気づける
  • 買わない理由を持てる — 買う判断より、見送る判断のほうが資産を守ってくれる

買ってはいけない銘柄の見分け方は株初心者が最初に買うべきではない株の特徴7つに、私の失敗談つきで書きました。

私もSNSでオススメされている銘柄をなんとなくで購入していました。そうすると、やはりうまくいかずに悔しい思いをしました。

アラン
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購入しなければよかった

自分で、PER などを調べて購入すれば、なぜ購入したのかの理由も分かります。

同じような失敗をすることがなくなり、より良い銘柄に投資できるようになっていくと思います。

PER(株価収益率)とは|株価が利益の何倍か

PER(Price Earnings Ratio)は、株価が1株あたり利益の何倍になっているかを示す指標です。「この会社の利益で、投資額を何年で回収できるか」と読み替えるとイメージしやすくなります。

PER(倍) = 株価 ÷ 1株あたり利益(EPS)

PERの目安

水準 読み方
10倍以下 割安と判断されやすい
15倍前後 日本株の平均的な水準
20倍以上 成長期待が高い、または割高

計算してみる

株価1,000円、1株あたり利益100円の会社なら、PERは 1,000 ÷ 100 = 10倍。理屈のうえでは10年で投資額を回収できる計算になります。

PERの注意点

  • 業種ごとに平均が違う(IT企業は高め、銀行株は低め)。比較は同業他社の間で行う
  • 赤字企業はPERが計算できない(EPSがマイナスのため)
  • 「予想PER」と「実績PER」がある。会社予想の利益を使うのが予想PERで、証券会社のアプリに出るのはこちらが多い

PERが極端に低い銘柄には、低いままの理由があります。「なぜ安いのか」を考えずに買ったのが、私のJFEホールディングスでの失敗でした。詳しくは【保有銘柄】JFE(5411)含み損▲23%…損切りか保有かに書いています。

PBR(株価純資産倍率)とは|株価が純資産の何倍か

PBR(Price Book-value Ratio)は、株価が1株あたり純資産の何倍かを示す指標です。純資産とは、会社の資産から負債を引いた「正味の価値」のことです。

PBR(倍) = 株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS)

PBRの目安

水準 読み方
1倍未満 会社を解散したときの価値より株価が安い状態
1倍ちょうど 株価と純資産が同じ
1倍超 将来の成長期待が株価に上乗せされている

株価800円・1株あたり純資産1,000円なら、PBRは 800 ÷ 1,000 = 0.8倍。額面上は資産価値より2割安く買えることになります。

PBR1倍割れが注目される理由

東京証券取引所は2023年から、上場企業に対して資本コストや株価を意識した経営を求めており、PBRが1倍を下回る企業には改善策の開示を要請しています。この流れを受けて、自社株買いや増配で株主還元を厚くする企業が増えました。要請の内容と各社の対応状況は日本取引所グループの公式ページで公開されています。

ただし、PBRが低い=買い、ではありません。「万年PBR0.5倍」のまま何年も放置されている銘柄もあります。低い理由が改善されるかどうかが分かれ目です。

ROE(自己資本利益率)とは|株主のお金をどれだけ活かせているか

ROE(Return On Equity)は、株主が出したお金を使って企業がどれだけ効率よく利益を生んでいるかを示す指標です。PERとPBRが「株価が高いか安いか」を見る指標なのに対して、ROEは「会社の実力そのもの」を見る指標だと考えるとわかりやすくなります。

ROE(%) = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
水準 読み方
8%以上 日本企業としての合格ライン
10%以上 優良企業の水準
15%以上 非常に効率的な経営。欧米企業の標準的な水準

当期純利益100億円・自己資本1,000億円なら、ROEは 100 ÷ 1,000 × 100 = 10%です。

1つだけ落とし穴があります。ROEは分母が自己資本なので、借金を増やして自己資本を薄くするだけでも数字が上がります。ROEが高い銘柄を見つけたら、利益そのものが伸びているのか、それとも財務の構成が変わっただけなのかを確認すると精度が上がります。

配当利回りと配当性向|配当をもらう側が見る2つの数字

配当利回り

投資した金額に対して、年間どれだけ配当がもらえるかを示す割合です。

配当利回り(%) = 1株あたり年間配当金 ÷ 株価 × 100
水準 読み方
3%以上 高配当株と呼ばれる目安
4〜5% かなり高い水準
6%以上 減配リスクを疑ったほうがいい水準

株価2,000円・年間配当80円なら、配当利回りは 80 ÷ 2,000 × 100 = 4.0%です。

配当性向

稼いだ利益のうち、何%を配当に回しているかを示す指標です。配当利回りとセットで見ることで、その配当が続けられるものかどうかが判断できます。

配当性向(%) = 配当金総額 ÷ 当期純利益 × 100
水準 読み方
30〜50% 健全。増配の余力も残っている
80%以上 増配余力が少なく、減配リスクがある
100%超 利益以上に配当を出している状態。持続性に注意

利回りが高い銘柄ほど良い、という選び方は危険です。私はそれで減配を経験しました。理由は高配当株の選び方|利回りだけで選んではいけない3つの理由高配当株のデメリット5つに整理しています。

時価総額とは|会社の大きさを一発で比べる

時価総額 = 株価 × 発行済み株式数

時価総額は「株式市場がその会社全体につけている値段」です。株価だけを見ても会社の大きさはわかりません。株価3,000円の会社より、株価500円の会社のほうが時価総額が大きいことは普通にあります。

区分 時価総額 値動きの特徴
大型株 1兆円以上 比較的安定。情報も多い
中型株 1,000億円〜1兆円 中間的
小型株 1,000億円未満 値動きが大きい。初心者は慎重に

私が▲65%の損失を出した銘柄は、株価が75円という小型株でした。株価が安いから買いやすい、と考えたのが間違いで、実際には値動きの荒さがまったく違いました。

実在の銘柄で用語を使ってみる(2026年8月14〜15日時点)

ここまでの用語を、実際の数字に当てはめてみます。取り上げるのは、私自身が関わった2銘柄です。

指標 三菱HCキャピタル(8593) 三菱UFJ FG(8306)
株価 1,401円 3,686円
PER 12.5倍(会社予想) 15.3倍(会社予想)
PBR 1.00倍(実績) 1.82倍(実績)
ROE 8.00%(会社予想) 12.10%(会社予想)
配当利回り 3.64%(会社予想) 2.60%(会社予想)
1株配当 51円 96円
時価総額 約2兆551億円 約43兆7,443億円

三菱HCキャピタル(8593)をどう読むか

PER12.5倍は平均的、PBRはほぼ1.00倍で解散価値とほぼ同水準、ROE8.00%は合格ラインちょうど。そして配当利回り3.64%は高配当の目安3%を上回っています。「地味だが配当は厚い」という性格が、数字だけで読み取れます。2026年8月7日発表の第1四半期決算では純利益が前年同期比▲44.8%となり、株価も一時1,385円まで下げました。指標だけでなく決算の中身を確認する重要性が、この銘柄でちょうど表れた形です。

私はこの銘柄を、2026年5月15日の下落局面で買値1,384円で1株だけ買い、2026年8月3日には単元化のため1,419円で買い増して100株保有にしました。単元未満株なら1,400円ほどで買えます。少額から始める方法は単元未満株(S株・ミニ株)とは?少額から株を始める方法にまとめました。この会社の中身は【28期連続増配へ】三菱HCキャピタル(8593)の配当は今後も増える?で詳しく分析しています。

三菱UFJ FG(8306)をどう読むか

ROE12.10%は優良企業の水準、PBR1.82倍は市場からの評価が高い状態を示しています。配当利回り2.60%は高配当株の目安には届きませんが、これは株価が上がった結果でもあります。

ここで正直に書いておきます。私はこの銘柄を1,699円で買い、2,879円で売りました。利益は出ました。ただ、いま株価は3,686円です。売ったあとも上がり続けました。売った理由は、利上げの報道が出たことと、まとまった現金が必要になったことが重なったからです。判断そのものは間違っていなかったと思っていますが、指標を見て「この会社はまだ伸びる」と説明できていたら、違う結論になっていたかもしれません。この売却の判断基準は株の売り時がわからない…利益が出た株はいつ売る?に詳しく書きました。銘柄の分析は三菱UFJ FG(8306)の配当分析にあります。

まとめ|5つの用語の早見表

用語 意味 判断の目安
PER 株価が1株利益の何倍か 15倍前後が平均。低いほど割安
PBR 株価が1株純資産の何倍か 1倍未満は割安。ただし理由の確認が必要
ROE 株主の資金で稼ぐ効率 8%で合格、10%以上で優良
配当利回り 投資額に対する年間配当の割合 3%以上が高配当。6%超は要注意
配当性向 利益のうち配当に回す割合 30〜50%が健全
時価総額 会社全体の市場価格 1兆円以上が大型株

この記事で覚えてほしいことは1つだけです。指標は「買う理由」ではなく「見送る理由」を見つけるために使う。私が損をしたときは、必ず指標を見ていませんでした。

次のアクションとしておすすめするのは、証券会社のアプリで気になる銘柄を1つ開き、この6つの数字をメモに書き写してみることです。買う必要はありません。書き写すだけで、数字の並びに違和感を持てるようになります。

次に読むと理解が深まる記事

それでは。

【免責事項】本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行い、最終的な判断はご自身でお願いします。記載の株価・指標は2026年7月24日時点のものです。

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