個別株はやめてインデックスだけにすべき?S&P500に月3万円積み立てながら含み損を抱え続けた私の答え

初心者向け

こんにちは。アランです。

「個別株はやめて、インデックスだけにしたほうがいいんじゃないか」

私はこれを、これまでに何度も考えました。自分で調べて選んだ日本株が含み損で並んでいる一方、放ったらかしにしているS&P500のつみたては、私が何をするでもなく静かに積み上がっていく。自分の判断が、何もしないことに負けているように見えるからです。

同じことを検索している方が、たぶんいます。この記事では、一般論ではなく私の口座の中身と実際の金額を出したうえで、それでも個別株をやめなかった理由と、逆に「これはやめたほうがいい」と自分で結論を出した買い方を書きます。

アラン
アラン

先に結論を言うと、私は個別株をやめませんでした。ただし、やめないと決めた代わりに、個別株に持たせる役割をはっきり分けました。

私の口座は、つみたてと個別株で結果が真っ二つに分かれている

まず、私の現在地を正直に出します。運用額は全部あわせて約300万円です。数千万円を動かしている方の記事ではありません。

つみたて側:S&P500に月3万円

NISAのつみたて投資枠で、S&P500に連動する投資信託を月3万円。証券会社はSBI証券で、最初に設定した日から、金額も銘柄も一度も変えていません。年間36万円なので、つみたて投資枠の年120万円という上限に対してはかなり余裕がある使い方です(NISAの枠は、つみたて投資枠が年120万円、成長投資枠が年240万円、合計で年360万円。生涯の非課税保有限度額は1,800万円で、うち成長投資枠は1,200万円まで。出典:金融庁NISA特設ウェブサイト)。

S&P500そのものは、2026年7月9日の終値で7,543.64ポイント。上がった下がったのニュースは何度も見ましたが、私はそのたびに何もしていません。

個別株側:自分で選んだ結果がこれです

一方、自分で銘柄を選んで買った日本株はこうなっています。数字はすべて実際のもので、基準日を入れておきます。

銘柄 私の買い方 いまの状態
三菱UFJ FG(8306) 1,699円で購入 2,879円で売却。しっかり利益が出た
三菱HCキャピタル(8593) 暴落した日に1株だけ1,384円で購入 2026年7月24日時点1,439円。1株あたり55円のプラス
日本M&AセンターHD(2127) 780円×100株=78,000円 2026年7月23日終値660.4円。含み損 約▲11,960円(▲15.3%)
JFEホールディングス(5411) 「高配当だから」で購入 含み損のうえ減配。いまも保有中
某・低位株(1株75円) SNSで勧められて購入 26円で損切り。▲65%

JFEについては、含み損▲23%の状態をJFE(5411)を含み損▲23%で損切りするか保有するか迷った話にそのまま書きました。あれから売らずに持ち続けています。2026年7月時点の株価は1,648円、配当利回り4.85%、配当性向は72.52%。利回りだけ見れば立派ですが、この会社の利益は鉄鋼市況で大きく動くので、配当性向が7割を超えている今の状態は、私にとって安心材料ではありません。

日本M&Aセンターのほうも、含み損で持ち続けている理由を書いた時点より、含み損はむしろ広がりました。

こうして並べると、勝ちも負けもあります。「個別株は全部ダメでインデックスが正解」という単純な話ではありません。ただ、勝った1つより、負けた3つのほうが記憶に残っているのは事実です。

差がついたのは、損益より先に「悩んだ時間」だった

個別株とつみたてを何年か並行してやってみて、私がいちばんはっきり感じた差は、損益の数字ではありませんでした。その投資に何時間悩まされたかです。

JFEの減配は、証券アプリの通知で知りました。画面を見た瞬間の感想は「やっぱりか」です。そこから、売るべきか、持ち続けるべきか、他の鉄鋼銘柄はどうなのか、と延々と考えました。日本M&Aセンターも同じで、株価が下がるたびに口座を開いて、下がった金額を確認して、また閉じています。

対してS&P500の月3万円は、設定して以来ほとんど何も考えていません。相場が崩れた月も、私は何もしていない。ドルコスト平均法ほったらかしの自動化の本当の効果は、リターンの前に「判断させられる回数がゼロになること」だと私は思っています。

アラン
アラン

個別株は、買った瞬間から自分に宿題を出し続けてきます。その宿題を楽しめるかどうかが、たぶん向き不向きの分かれ目です。

それでも私が個別株をやめなかった3つの理由

理由1:配当という手応えが、続ける燃料になっている

私が投資を始めたきっかけは、あまり格好のいい話ではありません。当時は飲食店で働いていて、単純にお金がなく、「お金持ちになりたい」と思ったからです。その状態から始めた人間にとって、口座に実際に配当が振り込まれるという出来事の意味は大きいものでした。

初めて配当を受け取ったのは三菱UFJでした。金額は大きくありません。それでも、何もしていないのに自分の口座にお金が入ってきたという事実が、素直に嬉しかったのを覚えています。ちなみに米国株のアップルからも配当は受け取りましたが、こちらは不思議とあまり実感がありませんでした。

私は配当を再投資せず、使っています。複利の観点では褒められた行動ではなく、実際に再投資した場合を試算したときは自分でも衝撃を受けました。それでも、使えるお金として手元に届く感覚がなければ、私はここまで続けられていません。つみたての評価額は、私にとってまだ「画面の中の数字」のままです。

理由2:負けた理由を、自分の言葉で説明できるようになった

JFEを買ったときの私の判断は、いま振り返るとひどいものでした。Twitterで見かけた「高配当銘柄一覧」に載っていたこと、鉄鋼はPBRが1倍を切っていて割安に見えたこと。この2つだけです。他の鉄鋼銘柄と比べもしなければ、「なぜPBRがこんなに低いのか」も調べませんでした。暴落したタイミングの勢いで、「長期で持つからいいか」と買っています。

1株75円の低位株を買って26円で切ったときも、判断の中身は同じでした。SNSやラジオのコメンテーターが勧めていたから買った。それだけです。

この2つの失敗があったから、私はPER・PBR・ROEが何を表しているのかを自分で確認するようになりました。「割安だから買う」ではなく「割安に見えるのには理由があるかもしれない」と考えるようになったのも、含み損を実際に食らったあとです。インデックスだけを積み立てていた場合、私はこの学習をしないまま10年が過ぎていたと思います。

理由3:投資が、生活と地続きになる

私はベルーナ(9997)を100株持っていて、優待で毎回ワインが1本届きます。ヤマダ電機の優待を使ったこともあります。届いたワインを開けるとき、その裏に「自分が株主である会社」がいるという感覚は、投資信託の評価額を眺めても出てきません。

これは効率の話ではなく、続けられるかどうかの話です。効率だけを突き詰めれば全部インデックスでいい。ただ、私の場合は飽きて放り出さないための仕掛けとして個別株が機能しています。

私が「これはやめたほうがいい」と結論を出した買い方

個別株そのものはやめませんでしたが、次の3つは自分の中で完全にやめました。全部、自分の失敗がもとになっています。

1. 他人のおすすめをそのまま買う

私の負けは、ほぼ全部これが原因でした。SNS、ラジオ、インフルエンサー。▲65%の損切りも、含み損の高配当株も、入口は「誰かが良いと言っていた」です。他の初心者が最初に買うべきではない株の特徴もまとめましたが、いちばん危険なのは銘柄の属性ではなく、この買い方そのものでした。

2. 利回りの数字だけで高配当株を選ぶ

利回りは「配当÷株価」なので、株価が下がるだけでも上がります。JFEがまさにそれでした。いま見るべきなのは利回りではなく、その配当が会社の利益からきちんと出ているかのほうです。三菱HCキャピタル(8593)を1株だけ買って持ち続けているのは、2027年3月期で28期連続の増配見込み、年間配当51円という積み上げが、市況ではなく事業から出ているように見えるからです。高配当株の考え方をひととおり整理したものは高配当株投資の始め方 完全ガイドにまとめてあります。

3. 「長期で持つからいいか」で調べるのをやめる

長期投資は、調べないことの言い訳になりやすい言葉です。私はJFEを買うときにこれを使いました。長期で持つつもりなら、なおさら買う前に調べる必要があります。

アラン
アラン

やめたのは個別株ではなく、「調べずに買う」という自分の癖のほうでした。

インデックスだけにしたほうがいい人・個別株を残していい人

ここまで私の話を書いてきましたが、結論は人によって変わります。私なりの分け方を出しておきます。

インデックスだけにしたほうがいい 個別株を残していい
株価を見ると仕事や睡眠に影響が出る 下がった理由を調べるのが苦にならない
銘柄を調べる時間を取れない・取りたくない 負けた原因を自分で言語化する気がある
資産を最短で増やすことだけが目的 配当や優待という手応えが継続の燃料になる
他人のおすすめを見ると買いたくなる 1株や単元未満株から始めて金額を抑えられる

右側に当てはまる方でも、いきなり100株を買う必要はありません。私が三菱HCキャピタルを買ったのは1株、1,384円です。単元未満株(S株・ミニ株)なら、失敗しても授業料は数百円から数千円で済みます。78,000円分をまとめて買って▲11,960円になった私の日本M&Aセンターと比べれば、はるかに安い学び方です。

含み損を抱えたときにどう考えるかは含み損との付き合い方に、利益が出た株をいつ売るかは株の売り時がわからないときの判断基準に、それぞれ自分の実例で書いてあります。個別株を残すなら、この2つは先に決めておいたほうが楽です。

まとめ

  • 私の口座は、放置しているS&P500のつみたてと、自分で選んで含み損を抱えた個別株が同居している
  • 個別株は勝ち(三菱UFJ 1,699円→2,879円)も負け(▲65%の損切り、▲11,960円の含み損)もあり、単純にどちらが正解とは言えない
  • いちばん大きな差はリターンではなく、その投資に悩まされた時間
  • それでも個別株を残したのは、配当の手応え・失敗から得た学習・生活との接点という3つが、私にとって続ける燃料だから
  • やめたのは個別株ではなく、他人のおすすめを鵜呑みにする買い方、利回りだけで選ぶ買い方、「長期だから」で調べない買い方

もし今この記事を読んでいる方が、含み損の画面を見ながら「もう全部インデックスにしようか」と考えているなら、やめるかどうかの前に、その1銘柄を買ったときの判断を思い出してみてください。思い出せる理由があるなら、それは残す価値のある個別株です。思い出せないなら、私と同じ買い方をしている可能性があります。

それでは。

※本記事内の株価・配当データは、日本M&AセンターHD=2026年7月23日終値、三菱HCキャピタル=2026年7月24日時点、JFEホールディングス=2026年7月時点、S&P500=2026年7月9日終値の実測値です。株価・配当は日々変動するため、実際の投資判断の前にご自身で最新の数値をご確認ください。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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