
NISAで買えば配当も非課税になるんだよね?
こんにちは。アランです。「高配当株はNISAで買うのが得」とよく言われますが、その理由を正しく説明できる人は意外と少ないかもしれません。そして、ある設定を見落とすと、せっかくNISAで買っても配当に税金がかかってしまう、という落とし穴もあります。今回はNISAで高配当株を買うメリット・デメリットを、2026年の制度に沿って整理していきます。
結論から言えば、高配当株とNISAの相性はとても良いです。ただし「受取方式の設定」と「いくつかのデメリット」を理解したうえで使うことが重要です。この記事を読めば、NISAで高配当株を始めるときに最低限おさえるべきポイントが分かります。

まずは新NISAの基本をおさらい(2026年)
2024年に始まった新しいNISAは、これまでより大幅に使いやすくなりました。投資で得た利益(値上がり益・配当)にかかる約20.315%の税金が、まるごと非課税になる制度です。2026年時点の基本ルールを表にまとめます。
私が日本株で初めて配当を受け取ったのは三菱UFJでした。金額そのものは大きくなくても、口座に配当が入ったときの嬉しさは今でも覚えています。その配当から約20%が税金で引かれるか、まるごと受け取れるか——それを分けるのがNISAかどうかです。

私もすべてNISAで高配当株を持っています
JFE 日本M&Aセンター ベルーナなど、私は個別株を保有していますが税金を引かれずそのまま配当金をいただいています。
ポイントは、個別の高配当株を買えるのは「成長投資枠」だということ。つみたて投資枠は主に投資信託向けなので、高配当株を狙うなら成長投資枠を使います。また、売却すると翌年にその分の枠が復活して再利用できるのも、新NISAの大きな特徴です。なお2026年度の改正では、18歳未満の子ども向けに年60万円・総額600万円のつみたて枠を設ける案も示されています。
NISAで高配当株を買う3つのメリット
メリット1:配当金がまるごと非課税になる
通常の課税口座では、配当金に約20.315%の税金がかかります。たとえば年間10万円の配当を受け取っても、手元に残るのは約79,685円です。これがNISA口座なら、10万円がそのまま手取りになります。高配当株は配当を何度も受け取る投資なので、この非課税メリットが回数を重ねるほど効いてきます。
メリット2:値上がり益も非課税
配当だけでなく、株を売って得た利益(譲渡益)も非課税になります。高配当株は長く保有するうちに株価が成長することもあり、その値上がり分にも税金がかからないのは大きな魅力です。配当と値上がりの両取りができる可能性があるわけです。
メリット3:非課税で配当を再投資すると効率が高い
受け取った配当をそのまま再投資に回す場合、課税口座だと税引き後の金額しか再投資できませんが、NISAなら税金で目減りしない満額を再投資できます。長期になるほど、この差が複利の効きを大きくします。配当再投資との相性という意味でも、NISAは強力です。
【最重要】配当を非課税にする「受取方式」の設定
ここが一番の注意点です。NISA口座で高配当株を買っても、配当金の受取方式を「株式数比例配分方式」に設定していないと、配当が非課税になりません。受取方式が銀行振込(配当金領収証方式)などになっていると、NISAで買っていても配当に約20%課税されてしまうのです。
配当を非課税で受け取るには、証券口座の設定で配当金受取方法を「株式数比例配分方式」に変更しておく必要があります。設定は証券会社のサイトから数分で変更できます。NISAを始めたら最初に確認することが重要です。
NISAで高配当株を買うデメリット・注意点
注意1:損益通算・繰越控除ができない
課税口座なら、ある銘柄の損失を別の銘柄の利益と相殺して税金を減らす「損益通算」ができます。しかしNISA口座の損失は、他の口座の利益と相殺できません。高配当株が値下がりして売却損が出ても、税制上の救済がない点は理解しておく必要があります。
注意2:外国株の配当は完全には非課税にならない
米国などの外国株の配当は、現地で先に課税されます(米国株なら10%)。NISAでは日本国内の税金(約20%)は非課税になりますが、この外国での課税分は非課税にできず、かつ外国税額控除も使えません。外国の高配当株をNISAで買う場合は、この点を踏まえておく必要があります。
注意3:非課税枠を消費する
NISAの非課税枠は1,800万円という上限があります。高配当株に枠を使うと、その分だけ投資信託など他の投資に使える枠が減ります。何にどれだけ枠を割り当てるか、全体のバランスを考えて使うことが重要です。
課税口座 vs NISA|配当の手取り比較

年間の配当金額ごとに、課税口座とNISAで手取りがどれだけ変わるかを比較しました。差額がそのまま「非課税の恩恵」です。
| 年間配当(額面) | 課税口座の手取り | NISAの手取り | 差額(節税効果) |
|---|---|---|---|
| 5万円 | 約39,842円 | 50,000円 | 約10,158円 |
| 10万円 | 約79,685円 | 100,000円 | 約20,315円 |
| 30万円 | 約239,055円 | 300,000円 | 約60,945円 |
| 50万円 | 約398,425円 | 500,000円 | 約101,575円 |
私のNISA高配当株の使い方
私は、つみたて投資枠でS&P500のインデックス投信を積み立てつつ、成長投資枠の一部を日本の高配当株・連続増配株に充てています。長く持つつもりの銘柄ほどNISAで持つようにしているのは、配当も値上がりも非課税で受け取れる期間が長くなるからです。逆に、短期で売買するかもしれない銘柄は課税口座に置き、NISA枠を長期向けに温存しています。
枠は有限なので、「この枠は将来いちばん育ってほしい資産に使う」という意識で配分を決めています。もちろんこれは私の一例であり、正解は人それぞれです。
よくある質問(FAQ)
Q. NISAと課税口座、どちらで高配当株を買うべき?
長期で持つ前提なら、配当も値上がりも非課税になるNISA(成長投資枠)が有利です。ただし枠は有限なので、全体のバランスを見て配分するのがおすすめです。
Q. 受取方式を変え忘れていたらどうなる?
NISAで買っていても配当に課税されてしまいます。気づいた時点で「株式数比例配分方式」に変更すれば、以降の配当は非課税になります。まずはご自身の口座設定を確認してみてください。
Q. NISAで買った高配当株が値下がりしたら?
NISAでは損益通算ができないため、損失が出ても税制上の救済はありません。だからこそ、値動きの荒い銘柄より、配当が安定した企業を選ぶことがより重要になります。
Q. 売ったら枠はどうなる?
新NISAでは、売却した翌年に、その買付分(簿価)の枠が復活して再利用できます。ライフイベントで一度引き出しても、また使えるのは安心材料です。
Q. 旧NISA(2023年まで)で買った高配当株はどうなる?
旧制度(一般NISA・つみたてNISA)で買った商品は、それぞれの非課税期間が終わるまでそのまま非課税で保有できます。新NISAとは別枠の扱いで、新NISAの1,800万円の枠を消費することもありません。ただし、旧NISAから新NISAへ非課税のまま移す「ロールオーバー」はできないため、期間終了時の扱いは事前に確認しておくと安心です。
Q. 配当金はいつ、どこに入りますか?
「株式数比例配分方式」に設定していれば、権利確定後の支払日に、証券口座へ自動的に入金されます。銀行に行く手間もなく、受け取った配当をそのまま次の投資に回せるので、再投資のハードルも下がります。
- 高配当株は成長投資枠で購入。配当・値上がりとも非課税で相性◎
- 配当を非課税にするには「株式数比例配分方式」の設定が必須
- 損益通算不可・外国税額控除不可などのデメリットも理解して使う
NISAで高配当株を始める3ステップ

「制度は分かったけれど、具体的にどう始めればいいの?」という方のために、実際の流れを3ステップで整理します。難しそうに見えて、やることはとてもシンプルです。
- NISA口座を開設する:ネット証券(SBI・楽天・マネックスなど)なら、スマホで本人確認まで完結します。すでに証券口座がある場合は、NISA口座を追加で申し込みます。
- 配当金の受取方式を「株式数比例配分方式」に設定する:これを忘れると配当が課税されます。口座開設後、最初に必ず確認することが重要です。
- 成長投資枠で高配当株を購入する:銘柄を検索し、配当推移や配当性向を確認してから注文します。一度に買わず、複数回に分けて買うと取得単価をならせます。
特に2つ目のステップは、本記事で繰り返しお伝えしている最重要ポイントです。口座を作っただけで満足せず、設定画面まで確認してこそ、NISAの非課税メリットを最大限に活かせます。
つみたて枠と成長枠、どう使い分ける?
新NISAには2つの枠があり、それぞれ性格が違います。私の考える、初心者にとってシンプルな使い分けの方針を紹介します。
まずつみたて投資枠(年120万円)は、全世界株式やS&P500といった低コストのインデックス投信を、毎月コツコツ積み立てる「守りの土台」に使います。長期・分散・積立の王道で、ほったらかしでも資産形成が進みます。
次に成長投資枠(年240万円)は、個別の高配当株や連続増配株を買える唯一の枠です。私はここを「攻めと配当」の枠と位置づけ、配当を非課税で受け取りたい銘柄を入れています。インデックスで守りつつ、成長枠で配当という果実も得る——これが私の二刀流のNISA活用法です。
ただし、無理にすべての枠を一気に埋める必要はありません。自分の入金力に合わせて、毎月の積立と、余裕資金での個別株購入を、続けられるペースで進めるのが一番です。投資は長く続けることが何より重要だと、私は思っています。
高配当株が「特にNISA向き」と言える理由
同じ非課税でも、実は高配当株はNISAの恩恵を実感しやすい投資先です。なぜなら、配当という形で「課税されるタイミング」が毎年やってくるからです。値上がり益は売るまで課税されませんが、配当は受け取るたびに課税対象になります。つまり、配当を多く受け取る高配当株ほど、非課税の効果を毎年こまめに受け取れます。
たとえば配当利回り4%の銘柄を100万円分NISAで保有すると、毎年4万円の配当を非課税で受け取れます。課税口座なら約8,000円が税金で引かれるところ、その分がまるまる手元に残ります。これを10年続ければ、税金分だけで約8万円の差です。保有を続けるほど差が積み上がっていくのが、高配当株×NISAの強みです。
もちろん、非課税のメリットがあるからといって、利回りだけで銘柄を選ぶのは禁物です。NISAでは損益通算ができないぶん、減配や株価下落のダメージをカバーしにくいからこそ、配当の安定した企業を選ぶ目がより重要になります。銘柄の選び方は高配当株の選び方|利回りだけで選んではいけない3つの理由【初心者向け】で、高配当株投資の全体像は高配当株投資の始め方 完全ガイドで詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
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まとめ:相性は抜群、でも「設定」と「デメリット」を理解して
高配当株とNISAの相性は非常に良く、配当と値上がりの両方を非課税にできるのは大きな魅力です。一方で、「株式数比例配分方式」の設定を忘れると配当が課税されてしまうこと、損益通算ができないことなど、知っておくべき注意点もあります。制度を正しく理解したうえで使えば、NISAは高配当株投資の心強い味方になります。
まずは証券口座の配当金受取方式の設定を確認することから始めてみてください。小さな設定ひとつで、将来の手取りが大きく変わります。
それでは。
※本記事は2026年7月時点の制度・税制にもとづく運営者個人の見解であり、特定銘柄の売買や制度利用を推奨・勧誘するものではありません。税制・制度は変更される場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いします。


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